久しぶりの物欲レポートです。
注:このコンテンツにはマニア向けの情報が含まれています。興味のない方にはチンプンカンプンです。
練習を録音するにあたり、装備の軽量化ということでいろいろな製品を検討してきました。
M-Audio MicroTrack 24/96
購入済み、ソフトの出来(使い勝手と安定性)とアナログ性能にはいささか問題があるものの、
デジタル入力に限定した条件下ではなかなか使える。
Edirol R-09
興味はあったものの購入せず
等ポータブル録音機が出てきた中、エレキギターなどをやる人には比較的有名なZoomという会社から新製品が出ました。
それが「Handy Recorder H4」です。
マイクが内蔵されているため、単体で完結して録音が出来るため、楽器の練習のときにより気軽に録音するのに便利。
ファンタム電源の供給が必要なマイクが接続できるため、良いマイクをつなげばそこそこ本格的な録音が出来そう。
(アナログ性能は未知数なので、企画倒れの危険性あり)
カメラの三脚に付けるアダプタが標準添付(R-09はオプションで5,000円くらいする)で、しかも本体はR-09より1万円近く
安いので、合計15,000くらいお買い得です。
というわけで、楽天で一番安かったChuya-Onlineさんで注文しました。
これの購入に伴い、GreenHouseの2GB 150倍速のSDカード
Transcendの4GB(SDカードの規格は本来2GBまでなので規格外) 150倍速のSDカード
を購入した。
さて、実際の製品のレポートをば・・・
思ったよりコンパクトな箱。
本体も、最初の想像よりはコンパクト。楽器ケースにいれて持ち運んでも問題ない大きさ。
三脚アダプタは、お皿のようになっていて、ベルクロ(いわゆるマジックテープ)で本体を止めるようになっています。
こうやって置いて・・・
ベルクロを止めれば完了
三脚にはこんな形で止まります。
GreenHouseの2GBのSDカードで録音した結果は、全く問題なし。むしろ拍子抜けしたくらい(笑)
騒音だらけの環境でのテストなので、音質まではわからないものの、オキシライド電池で
「44.1kHz/16bitで2GBのメディアいっぱいの録音(約3時間)」が問題なく出来ることは確認できました。
さて次です。
この記事に興味のある人が一番気になるであろう規格外4GB SDカードによるテストです。
本体にSDカードを装着し、電源ON、するとなにも問題なく起動し、初期画面が立ち上がりました。
そこで、まずフォーマットを44.1kHz/16bitに設定し、メディアの認識状況を確認すべく、
メニュー画面から[CARD]-[REMAIN]を表示すると、
3917MB 6:28:09 の表示が!
ひとまず問題なく認識しているようです。そこで96kHz/24bitに設定して再度確認すると
3917MB 1:58:52 と、こちらも正常認識。
気になる長時間録音ですが、バッチリ1:58:52の連続録音ができました。
ちなみに、カードがいっぱいになった場合、「Card Full」というメッセージが出て録音が終了し、約4GBのWAVファイルが生成されました。
気になったのは、ファイルの日付が2005/09/16 00:00 となっている点です。時計内蔵ではないのでしょうか・・・減点ポイントです。
これを開こうとしたら、エラーが出て開けません。バイナリエディタで見てみると、
【data】の後ろ4バイトにデータの長さが入っているはずなのに、それが【00 00 00 00】となっています。さらに減点です。
これをとりあえず【FF FF FF FF】と修正して(※本来は正しくデータ部分の長さにしなくてはいけませんが、とりあえずテストなので手抜き)
フリー(注Ver.0.999まで、現在の1.xはシェアウェア)のDAWソフトウェアREAPERに読み込ませたところ、無事読み込めて、音声もきちんと入っていました。
※この件、2GBのSDカードでは「Card Full」まで書き込んでも読めていたので、おそらく内部のプログラムが2GB以上のWAVファイルのヘッダを書き込めないのでしょう。
非対応を無理やり使っている以上、このくらいの問題で済むのはむしろラッキーくらいですね。
結論:パソコンがそれなりに使える人なら4GB SDカードでより便利に使えるが、そうでない人は2GB SDで使えば特に問題なく使えそう。
ただし、時計が内蔵されておらずファイルの日付が2005/09/16固定なのはマイナス点。
整理するには「ファイルの日付を書き換える」「ファイル名そのものを書き換える」などして間違いのないようにしなくてはならない。
より細かい音質なんかに関しては、私より詳しい人が書いてくれると思うのでとりあえず書きません。
2006/10/10追記
前回のテストでは、手抜きしてデータ長の指定を[FF FF FF FF]としましたが、フリーの波形編集ソフトAudacityでは取り込めない
という報告を見かけたので、これをきちんと実際のデータ長にあわせてみたらAudacityでも取り込めました。
ファイルサイズからデータ長を計算して16進で表示するプログラムをJavaScriptで作ってみたので公開します。
※JavaScriptで数値はどうやら32bitで扱われているようで、4GBを超えるとエラーになります。
また、dataセクションが複数あるWAVのことは考えられていませんし、その他細かいチェックも
実装してないのでご利用は自己責任でお願いします。
詳細レポートありがとうございます。
HDDのときも過去に2GBで壁がありましたが、
SDカードもあるんですね。
私もSDカードを買うとき、2GB以上はやめておくようにとある人に言われました。
でも、それを解決する方法をみいだすとはすごいです。
さすがまるさん。
素晴らしい詳細レポートですっ。
お手軽記録機としてはよいかもしれませんね。
これでデジタル入力があればなぁ。
流れて来ましたー(笑)
XY式のステレオ感、というか広がり具合はどんななんでしょうね。これだけ電池が持つなら、3点がない場所での簡易録音機として完結できそうですね。
BlueBearさん:
SDは規格上FAT16というファイルシステムでフォーマットする
必要があり、そのFAT16はイレギュラーな方法を取らないと
4GBにできないので現実的には2GBが限界なのです。
・・・なので、それ以上のサイズのメディアは受け側の機械が
規格外に対応していないと使えません。
私の場合、使えなかったら別の用途で使えば良いという事で
進んで実験台になりましたが、あまり他人にお勧めできる行為
ではありませんね(笑)
(最近は、SDHCという正式にFAT32が使える規格が出たので、
本当はそれに対応した機器とメディアを買うのが正解です。)
あと、SDでなくコンパクトフラッシュも4GB以上のものはFAT32で
フォーマットされますので、機械によっては同じシリーズのメディアでも
「2GBより4GBのほうが遅い」なんてことが起こりますので
注意が必要です。
いけださん:
マイク本体の性能・指向性やマイクプリアンプの性能は
チェックできていませんが、普段の練習を録るくらいの
用途には十分な性能を持っているように感じました。
デジタル接続はMicroTrackに任せ・・・たいんですけど
ちょっと不安ですよねぇ(笑)
おーともさん:
こちらでもよろしくお願いします。
ステレオ感に関しては、今度オケの練習を録ってみようと
思っていますので、そのときにでも・・・
実は、R-09を見た時にも感じたのですが、電池で長時間駆動できるので
2chしか用意できない三点吊にこいつをぶら下げて本来の2chと
H4で4chの録音が出来ないかと妄想中です。
マジックテープ止めということで落下がちょっと心配なので、
マイクアームに細いワイヤーか何かで接続しなければ
ならないとは思いますが・・・
すごーくためになるレポート
すばらしかったです!!
最近はA-DATAからもSDHCの4Gが出たみたいですが、
H4にはあえて前の規格のものを使ったほうがいいのでしょうかね?
Transcend TS4GSD150はなかなか売ってないですね
Alladdinさん:
はじめまして。
SDHCにしなかった理由は、単にTranscend旧規格の方が安かったからです(笑)
また、事実関係は不明ですがA-DATAはロットによってはデジカメなどで書き損ねが発生するという噂を聞いたので避けました。
アマチュアのデジカメ写真なら100枚のうち1枚が読めなくても比較的リスクは低いですが、録音の場合、4GBの録音の途中で書き込みエラーが出ると全部パーになりかねませんからね。
また、SDHCに関しては、電気的には変わっていないようですし、H4でFAT32が使えるのはわかっているので普通に認識されるのではないかと思いますが・・・試したわけではないので憶測の域を出ません。
Transcendから8GBのSDHCも発表されていますし、SDHC
は先が楽しみですね。
日本一のレポートです。
ありがとうございました。
ハリアー黒 さん:
ありがとうございます。
日本一だなんて、そんなにお褒めいただくのも
お恥ずかしい限りですが、今後も気になる(安い)
アイテムがあれば突撃していきたいと思っています。